この記事では、公務員の方が適応障害などの原因で休職した際の休職制度について、詳しく解説していきたいと思います。
- 公務員が休職できる最長期間とお給料は決まっているの?
- 休職の延長の際に必要なものは?
- 復職する時の流れがいまいちわからないんだけど・・・
こういった疑問に具体的に答えていきます。
わたしは、元地方公務員で、適応障害を克服した3年後に心理カウンセラーとして独立しました。
現在は、適応障害克服専門カウンセラーとして、復職希望の方などを対象に心理カウンセリングを行なっています。
初めて休職する方は、休職制度について知らないのは当たり前です。お金のことも気になりますよね
この記事は3分ほどで読み終わります。
読み終わったときに、公務員の休職制度についての知識が深まります。
そうすると安心して休養に専念できるようになりますので、ここでしっかり理解してしまいましょう!
ぜひ最後までみてくださいね。
まずは、
「公務員はどれくらいの期間、休職できるのか?」
「休職中のお給料はどれくらいもらえるの?」
こちらから解説していきたいと思います。
休職期間は最長3年。給料支給期間は15ヶ月分民間企業より長い
公務員の休職期間と給料は、民間企業に比べ手厚い待遇になっています。
公務員には雇用保険(失業手当等)の制度がありませんので、その分こういった所で保障されているのかもしれませんね。
公務員の休職に関するルールは、法律や条例で明確に定められており、休職ができる最長の期間は3年です。
また給料支給の割合は、下記の通りになります。
<地方公務員の場合>
病気休暇(3ヶ月):給料100%
病気休職(1年間):給料80%
病気休職(1年6ヶ月):給料約66%(※傷病手当金)
病気休職(6ヶ月):無給
※多くの場合、人事院規則にならうため、概ね同じ内容になると思いますが、地方公務員は条例により休職制度が定められているため、正確なところはご自身の自治体で確認してください
<会社員の場合>
病気休職(1年6ヶ月):給料約66%(※傷病手当金)
休職最長期間は会社により異なる
会社員に比べて、手厚く身分と給料が保障されているのがわかりますよね。
地方公務員は条例により「病気休暇」等の定めもあります。
この休暇は休職とは異なり、あくまで病気による「休暇」で、最長3年の休職期間には含まれません。
さらに、この期間休んでいても過去半年の職務を基準にボーナスが受けとれます。
(1年以上休職している場合には、半年以内の勤務は行っていないのでボーナスの支給はありません)
病気休暇中に3か月間も100%の給料支給があるのはスゴイですね
地方公務員は会社員に比べ、焦らずに休養できることがわかりました。
ただし、長期の休職が考えられる場合は、休職期間や休職中の給料について、念のため人事スタッフにしっかりと確認をして不安な要素をなくしておきましょうね。
次に、「休職の延長ってできるの?どうやって?」
という疑問について見ていきましょう。
休職延長に必要なものは「診断書」と「産業医面談」のみ
休職期間の延長は、延長の診断書を職場に提出することにより可能です。
休職を必要とする期間については、心療内科か精神科で出してもらう診断書に記載されており、その期間満了後に復職が検討されます。
しかし、実際にはメンタル不調が回復していなければ、期間延長もよくあることです。
その際は、診断書を職場に提出することで延長が可能となります。
その他には、産業医面談や人事スタッフへの報告の場があるという感じです。
もし心身が回復していない状態なら、復職の時期を医師とともにしっかりと検討しましょう。
ぼくも職場復帰への準備が色々な意味で整っていなくて、延長をしたことがありますよ
それでは最後に、「復職までの流れ」を見ていきましょう!
これを知っているのと知らないのでは、大違いです。
復職までの流れ
公務員の場合、ガイドラインにしたがって「復職までのプロセス」が、細かく決まっています。
下記は、厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」に記載されている、「職場復帰支援の流れ」です。
この手引きを元に、多くの自治体でガイドラインが作成されているはずです。
参考にしてみてください。
なお上記以外に、リワークプログラムを職場から勧められるケースもあるかもしれません。
■リワークプログラムとは
リワークとは、return to workの略語です。
気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。
(一般社団法人日本うつ病リワーク協会 ホームページより引用)
実際、私も医療機関のリワークプログラムに数か月通いました。
休職になった時の働き方や考え方を振り返ることで、休職に至った要因を確認するとともに、復職した時に同じ状況(休職)にならないための準備もしていくので、ぼくは役立ったと感じました。
それだけでなく、自分と同じ状況の仲間と、気持ちや情報をシェアできたことも大変おおきかったですね
ところで、真面目な人ほど「早く仕事復帰しなければ職場に迷惑がかかる」と思って、急いで復帰をしたがります。
しかし、適応障害やうつ病などの場合、風邪とは違って、少し休めば問題が解決するというケースは稀でしょう。
根本的な問題が解決していない状況での復帰は、その努力しようとする気持ちは素晴らしいですが、
もしかしたら「無理をしている」状態かもしれませんね。
<身体の不調>は「内なる自分からのラブレター」です。
そのことをしっかり受け止めて、丁寧な返事を出してあげるつもりで、その時が来るのを待ちましょう。
かくいうぼくも、復帰を急いだ結果、約1年半の間に「休職と復職」を3回繰り返しました・・・(泣)(それも今思えば必要なことだったんだよなあ)
まとめ
公務員の「休職制度」について解説してきました。
初めて休職して、休職制度や復職の流れについてわかならかった方!
休職制度をちゃんと理解して、少しでも余計な不安をなくしてくださいね。
公務員の休職できる最長期間と給料は、民間企業に比べ手厚い待遇になっています。
焦らずに、自分にとって必要な休養をしましょう。
休職期間の延長は、延長の診断書を職場に提出することにより可能になります。
産業医面談や人事スタッフへの報告の場で、医師と話した内容をしっかり報告しましょう。
そして、復職の流れは、ガイドラインに沿って決められていることをお伝えしてきました。
リワークプログラムなども活用しながら、職場復帰への準備をご自身のペースに合わせて進めていきましょう。
今回の記事を読んで、「休職制度」についてご理解いただけたかと思います。
ただ下記のように感じる方もいるかもしれません。
- ただ休んでいるだけでは良くなっている気がしない・・・
- 休職中の過ごし方がわからない・・・
- オススメの休職中の過ごし方を知りたい
次回の記事では、このあたりを徹底解説していきたいと思いますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
というわけで今回は以上となります。
ぼくは、全国の方を対象にオンライン心理カウンセリングをやっていますので、
なにかありましたら、お気軽にご相談いただければと思います。
それでは。