「他人に気を遣いすぎて、職場にいるのが苦しくなった」
「特定の人と一緒に仕事をすると、責められているように感じる」
そんな方へ向けて、当記事は「他人に気を遣う理由/生きやすくなるための方法」について解説していきます。
特定の苦手な人に対して「あの人さえ、いなければいいのに!」 と感じるかもしれませんが、 実は相手の言動そのものに問題や原因はないんです。
実は、相手の言動の中に「自分の親との関係を再現し、それがしんどい」という可能性が 非常に高いんですね。
わたしは親子関係良好だったと思うのですが・・・
一見良好な親子関係であっても、 この「しんどさ」は潜んでいます。
親の期待、偏見、価値観などに、 ものすごく影響を受けるものなんです。
☑️解決策の重要性
☑️他人に気を遣う原因
☑️自分を大切にするためにできること
この記事をみると、「他人に気を遣うメカニズムがわかり、自己肯定感高く生きていける」ようになれます。
ぜひ最後までお読みください!
ぼくは元地方公務員で、適応障害を克服した経験があります。
現在はその経験を活かし、お仕事の悩みを専門として、心理カウンセリング、復職支援などを行なっています。
解決策の重要度
まず 前提として、大事なことをお伝えしたいと思います。
それは「解決策だけ知っても意味はない」ということです。
まずは、よくある誤った考え方・行動のポイントを、しっかりおさえておきましょう。
・即効性のある解決策を知りたい
・解決策を実践してなるべく早く心の状態をよくしたい
ぼくもそうなんですが、こんなことありませんか?
再現性の高い、 即効性のある解決策を色々学んで実践しても、なかなか解決しない。
それはなぜかというと、 ひとりひとり事情が違うからなんですね。
あなたがどう傷つき、何を感じて、今日まで生きのびてきたのか。
大袈裟じゃなくそういうヒストリーが、ひとりひとり違うんです。
もちろん他の人との類似点を見出すことはできますが、大事なのはあなたが感じている孤独感や怒り、悲しみ。
そういうものは、すごくリアルで具体的で、ひとつひとつを丁寧に感じ取る必要があるんです。
みんなに共通した正解の方法がある気がしていました・・・違うんですね。
はい。あなたは「あなた自身の心」に問いかけていく必要があるということです。
まずは「唯一無二のあなた」がここにいるんだ、という認識を持っていただけたらと思います。
他人に気を遣う生き方の全体像
① これまでの生き方
条件付きの愛情の場合、愛情を得るため親の価値観に沿って生きようとしてきた
こどもは「無条件の愛情」を親に対して強烈に求めます。
「無条件」というのは、「頭がよかったら」とか「親の言うことをよくきく子だったら」というような「条件」がついてない、という意味です。
この「無条件の愛情」によって、「この世界に存在していいんだ」「好きなように感じていいんだ」と思えるようになります。
でも、逆にもし「愛情に条件があった場合」、親の価値観の枠の中で生きようとします。
「親の言うとおりにしたら褒めてもらえる」
「自分の感情を押し殺したときには叱られない」
というように、自分の無意識に 「どうしたら傷つき、どうしたら傷つかなかったか」が刻み込まれ、なるべく傷つく行動を避けようという心の働きが生まれます。
このようにして育った人は、 他人の顔色を伺い、主体的でない生き方を選択することになります。
でも、あなたがそうしてしまうのも無理はないのです。
それが子どものときに最善の「心が傷つかない方法」だったからです。
他人本位な生き方をしてしまう自分を責めていました・・・
それが今までのあなたを守る方法だったから、まずは受け入れていいのですよ。
② 親子関係の再現
次に「転移」というものについて解説したいと思います。
聞き慣れない言葉だと思いますが、 人間関係の生きづらさのほとんどにこの「転移」が関係しているかもしれません。
【転移】
転移とは、親など過去の重要な人に対して抱いた感情・思考・行動などを、 今の人間関係などにおいて繰り返す現象
冒頭でも触れたとおり、 「相手の言動の中に、自分の親子関係の反応を再現している」 ということです。
特にやっかいなのが、転移反応を起こしているときは、「相手の言動そのものが問題であり、 自分は完全な被害者だ」と思い込んでしまうことです。
例えば、ぼくは病院の先生の態度がすごく苦手です。
風邪でしんどいときに、「 目も合わさず、一般的な質問だけで診断する冷たいマシーン」みたいに感じられるんです。
でも、ぼくがこうして医者に対して「怒り」や「あきらめ」を感じる背景には、 ぼくのヒストリーが関係しています。
ぼくの中のヒストリーに 「つらいときに優しくしてほしかった」 「でも優しくされなくて悲しかった」 という感情が未解決なまま残っているということなんですね。
具体的には思い出せないのですが、 なんらかの場面で親とのやりとりの中で、 心が満たされなかった経験があったということです。
どうですか? 「医者の態度なんか全然気にならない」って人もいるんじゃないでしょうか。
そういう人は、ぼくと似たようなヒストリーは、特に持っていないということです。
というわけで、特定の言動に対していつもモヤモヤするという場合は、 十中八九「転移」が関係していると思っていただいていいと思います。
③自己肯定感の低さ
他人に気を遣う生き方をしてきたり、転移を頻繁に起こしたりすると、どんな風になっていくかというと、 自己肯定感が低くなります。
実際にこんな行動になってくると思います。
素の感情を出す場面で、隠してしまう
人を頼れず、問題を抱え込んでしまう
嫌な出来事をくよくよとひきずってしまう
このようにして、自己肯定感が低くなると、 自分を大切に思う気持ちが起きづらくなってしまうんですね。
どうしたら自分を大切にできるのか
ここまでで「他人に気を遣う生き方」について見てきました。
どうでしたか? ちょっと苦しかったですかね。
ぼくも自分のことを振り返っているようで、 正直、少し辛かったです。
でもこういうことを知ることが、 自分を内側から変えていくために必要なことなんですね。
ここからは そんな気遣いさんが「どう生きていけば自分を大切にできるのか」についてお話しさせていただければと思います。
ポイントはこの3つです!
① どんな感情も認める
②心についての知識を増やす
③心理カウンセリングを受ける
では、これまでと違う対処法を一緒にみていきましょう!
①どんな感情も認める
なぜどんな感情も認めることが大事なのか?
それは「存在を認めてあげなければ、 癒す対象がわからないから」です。
怒り、悲しみ、孤独感、不安」を感じたとき、「一刻も早く自分の中から追い出したい」という気持ちになります。
その感情を感じているのが、あなた自身の子どもの心だったとしたらどうでしょう。
「悲しんだりするな」とか「もっとがんばらないとだめじゃないか」と叱るでしょうか?
傷ついているのは、たしかにあなたの心です。
でも同時にあなた自身がこどもだったときの心でもあります。
その心が感じている辛さを、しっかりと感じてあげれるようになることが、なにより大切なことです。
この気づきがあって初めて、心を癒すことができます。
癒す対象もわからずに癒すことはできません。
あなたのヒストリーは、心の傷が癒やされることで、 別のストーリーになることができます。
多くの人は「考えていること=現実」、つまり「自分の考え」と「事実」を混同しています。
しかし、思考は必ずしも現実ではありません。
このように思考と距離をとることが非常に大事です。
では、どのようにしたら自分の思考と距離をとれるのでしょうか?
② 心についての知識を増やす
冒頭で「解決策だけ知っても意味はない」とは言いましたが、 しっかり自分の感情を受けとめた上で得た知識や行動は、必ずあなたを良い方向に変化させてくれます。
知っていことで、 「ああ、今はこういう風に心が動いてしまっても仕方ないよね」 とネガティブ思考に囚われにくくなるというメリットもあります。
③心理カウンセリングを受ける
心理カウンセリングがなぜ大事かというと、 「人は人の間で傷つき、人の間で癒やされる」 からなんですよね。
他人に気を遣いすぎる理由は 「幼少期に親から無条件の愛情をもらえない経験」 があったからだとお伝えしました。
この無条件の愛情を親から再度受け取ることは、 現実的に難しいですし、 目指すべきものではありません。
でも、カウンセリングを通して、 「この人はわたしのことを親身に分かってくれるし、私を心から大切に思ってくれている」 と実感するほどに、 閉ざしてきた心が少しずつ解放されていきます。
また苦しみの原因となっていた「心の痛み」へ自然と話が向かっていき、 向き合えるようにになっていきます。
ですから、自分自身と他者への信頼を取り戻すためには、 そういう「人と人の間の温かい関係」が不可欠だということです。
これはどんな知識にも勝ります。
カウンセリングを通して、 取り戻すのではなく、 新しい人間関係を育むことができます。
もしあなたが今そのフェーズかもしれないと思ったら、 わたしのカウンセリングでもいいですし、 自分に合うカウンセラーを見つけてでもいいので、 カウンセリングを受けてみることを強くお勧めします。
まとめ
というわけで本日は以上になります。 いかがだったでしょうか?
「 他人に気を遣い生きづらさを感じている人」というのは 多くの場合、幼少期からの傷を抱えています。
けれど傷があるからといって、これから先もずっと、 生きづらさを抱え続けなくてはいけないわけではありません。
大人になったあなたは、親や他人への関わり方を「自分で選べる」ということも覚えておいてください。
主体的な選択を続けることで、もっともっとあなたらしく生きられるようになれます。
是非、今日の記事を参考にしていただきたいと思います
ただ、やっぱり独りで実践するのはうまくできそうにないな・・・という方は、ぜひわたしのオンライン心理カウンセリングを利用してみてください。
わたしはお仕事の悩みや転職・復職相談を得意としていますので、必ずなにかのお役に立てると思います。
また毎月5名様限定で「お試しカウンセリング」を実施していますので、カウンセリングがどんなものか試してみたいなあという方は、下記のリンクからお気軽にご連絡ください。
また今回の記事の内容を動画でも解説していますので、内容を動画で復習したいという方はぜひみてください。
それでは次回の記事でお会いしましょう!