【公務員】休職中の退職判断を徹底解説|知らなきゃ損する!?

 この記事では、公務員の方がメンタル不調で休職したときの、退職判断について、詳しく解説していきます。

  • 公務員で休職中だけど、いつ退職しようかと迷っている
  • 人事異動はさせてもらえなさそうだから退職するしかないかも・・・
  • 休職者が書いた体験談がネット上にあるけど、退職判断の参考にしていいの?

 こういった疑問に答えていきます。

 ぼくは、元地方公務員で、適応障害を克服した3年後に心理カウンセラーとして独立しました。

 現在は、適応障害克服専門カウンセラーとして、心理カウンセリングを通して復職支援を行なっています。

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休職したばかりのときはどうしても「退職して解決するしかない」と思ってしまいますよね

 でもちょっと待ってください!

 この記事はたった3分ほどで読み終わります。

 読み終わったときに、公務員が休職したときの退職判断についてどう考えればいいのかがわかりますよ。

 「今の仕事は辛い。いっそ退職したいけど、今決めちゃっていいのかな・・・」

 休職中に一度は考える悩みかもしれません。

 まずは退職判断のタイミングはいつがベストなのか?

 結論から見ていきましょう。

退職判断のタイミングは「判断能力が回復した後」

 ベストタイミングは「しっかり休養して、判断能力を回復した後」です

 なぜなら、メンタル不調で休職されている方は、普段の自分よりも、正常な思考能力が低下しているからです。

 抑うつ状態などになると、神経伝達物質が少なくなり、脳の神経ネットワークが正常に機能しません。

 その結果、物事を悲観的に考えたり、思考力が低下し、適切な判断ができなくなります。

渡邊

そのような状態で出した退職という結論は、後悔することになりかねませんよね

 ですので、退職判断をするベストなタイミングは「焦りや不安がない健康な状態」のとき、ということになります。

 まだ普段の判断能力をとり戻せていないと感じている方は、まずは「休養」が必要です。

渡邊

ぼくも振り返ってみると、そうとう視野が狭くなっていたかもしれません・・・

 

 「でも休養しているだじゃ、事態は何も変わらない気がする・・・」

 次はこのような疑問を見ていきます。

人事異動が起こる可能性

 すぐに退職判断をしないことのメリットは、自分の判断能力の回復だけではありません。

 たとえば、人事異動などの対応がとられ、環境が変わる可能性が充分あります

 これだけで、あっという間に職場に適応できることがあります。

 なぜなら適応障害の場合は「ある特定のストレスが原因」となり引き起こされます。

 だから、その原因がなくなりさえすれば、たとえ自分に何の変化がなくても、仕事復帰が可能になるのです。

 たとえば、職場のパワハラ気質の上司とうまくいっていない、というケース。

 その上司と関わり合うことがない、まったく違う部署に異動しただけで、なんの支障もなく働けるようになったというのは、よくある話です。

渡邊

あなたじゃなく、その上司の方が人事異動でいなくなるというパターンもありますよね

 

 たしかに、必ず人事異動が保障されるものではありません。

 しかし、時間をかけて人事スタッフや産業医に、自分の意思をしっかりと伝えていくことが大切です

 もし次の人事異動がきっかけで職場適応が可能となれば、そもそも退職判断をする必要はなくなりますからね。

渡邊

ぼくの場合は、最終的に人事異動の処置がとられ、復職することができましたよ

 

 人事異動の可能性があることはわかりました。

 ところで・・・

  • インターネット上の休職者の体験談をみると、やっぱり自分も退職するしかないと思えてきて不安になる・・・
  • インターネット上で書かれていることは本当のことなの?

 次はこのような不安や疑問について解説します。

ネット体験談で自分の人生を決めない

渡邊

不安になるとインターネットを使って、色々と情報を集めたくなるものです

 ネット検索をすると、さまざまな個人的な意見がとびかっています。

 でも、このときネット体験談を鵜呑みにして、自分の人生を決めてはいけません

 その理由は「認知バイアス」が働いているからです。

 認知バイアスとはなにか?

 認知バイアスは、不安・抑うつの強い者が情報処理の過程で示す特定の偏り(バイアス)である。

 たとえば、抑うつの強い者は両義にとれるような曖昧な出来事を否定的に解釈する傾向にあったり、不安の強い者は否定的な刺激により注意を払いやすい傾向にあったりする。

(引用元:日本生物学的精神医学会誌 22(4): 277-295, 2011 抄録)

 簡単にいうと、ネガティブな情報ばかりを集めて判断しがち、ということです。

 ネット検索をして、休職後に退職をしたという体験談が目に入れば「自分も退職するしかないのかもしれない」と、それだけを考え続けてしまう可能性があります。

 しかし実際には、ケースバイケースです。

 あなたにはあなただけの事情や環境があります。

 本当に相談をすべきは、専門機関や職場の人、人事スタッフ、家族、友人などです。

 なるべく自分が集めたリアルな情報を頼りに、物事を判断していきましょう。

渡邊

その人、その環境によって、さまざまな選択肢があることを忘れずに

まとめ

 公務員の「退職判断」について解説してきました。

 今すぐに退職(転職)を決意しそうだった方!

 ぜひ、時間をかけてじっくり考えてみてくださいね。

 まずはしっかり休養して判断能力を回復しましょう。

 抑うつ状態により脳機能が低下した状態で退職という決断をしてしまうと、後悔してしまう可能性があります。

 また、すぐに退職を決めないもう一つの理由は、人事異動が起こる可能性があるからです。

 人事異動により、現在の人間関係や仕事の内容が変わることだけで、適応が可能になるケースも往々にしてあります。

 そうなったら公務員を辞める必要はないかもしれませんよね。

 最後に、インターネット上にある休職者の体験談を鵜呑みにして自分の退職を決めないようにしましょう。

 認知バイアスにより、ネガティブな情報ばかりを集めてしまい、「自分には退職しか道はないんだ・・・」と思い込んでしまう可能性があるからです。

 

 今回の記事を読んで、「退職判断は今すぐはしない」ことがわかったかと思います。

 でも、このように思った方もいると思います。

  • 公務員はどれくらいの期間、休職できるの?
  • 休職中のお給料はどれくらいもらえるの?
  • 休職の延長ってできるの?

  上のような疑問を解説していますので、ぜひ次の記事も見て理解を深めてくださいね。

 次の記事 >>休職初心者必見!【公務員 休職制度】理解すべき3要素を徹底解説

 

  というわけで今回は以上となります。

  下記動画でも同じ内容を解説していますので、動画で復習したい方はこちらからどうぞ。

  元公務員の心理カウンセラーとして、公務員の方の仕事復帰については、とくに思い入れがあります!

  なにかありましたら、お気軽にご相談いただければと思います。

  それでは。