「仕事や人間関係の不安で頭がいっぱい・・・」
「不安な状態をはやく抜け出したくて焦っている・・・」
そんな方へ向けて、当記事は「不安に効く 本当の対処法」について解説していきます。
いつも不安で頭がいっぱいで、不安から抜け出そうと焦ってしまいます・・・
「早く治さなきゃ」と思ってとる考えや行動が、むしろ逆効果なことも多いんです
☑️思考が不安を生み出すメカニズム
☑️不安との“間違った”付き合い方
☑️不安に効く本当の対処法
この記事をみると、「不安の正体がわかり、落ちついて対処できる状態」になれます。
ぜひ最後まで読んでくださいね!
ぼくは元地方公務員で、適応障害を克服した経験があります。
現在はその経験を活かし、お仕事の悩みを専門として、心理カウンセリング、復職支援などを行なっています。
思考は脳が作り出した物語にすぎない
まず前提としてお伝えしたいのは
脳が自動的に作り出した思考は、単なるバグなので
まじめに付き合う必要はない
ということです。
ぼくたち人間は、原始時代の生活の中で常に危険動物や争いさらされていたので、ネガティブ思考をすることで危険を予測し、回避する必要がありました。
しかし現代においては、そのほとんどが不要になっています。
それにも関わらず、人間の脳の進化はすぐには追いついてこないので、原始時代の脳の構造のまま、過剰に不安要素を探し続けている状態なんです。
そんな中で、あなたは不安を感じたときにこんなことをしてしまっていないでしょうか?
実は逆効果!よくある不安への対処法
まずは、よくある誤った考え方・行動のパターンを、しっかりおさえておきましょう。
① 不安をコントロールしようとする
② 不安を感じないようにする
③ 不安にうちのめされる
多くのが方が、こんな風に「不安な感情そのものに対処をしよう」と考えていますが、実はそれは逆効果なんです。
なんとかポジティブに切り替えようとしていました・・・逆効果なんですか?
これらの対処法は不安を長続きさせたり、増幅させてしまうんです。。
せっかく不安を払拭して頑張ろうとしているのに、増幅させてしまったら本末転倒ですよね。
物語やドラマなどでもみられるやり方ですが、実際に行っている人も多いのではないでしょうか?
① 不安をコントロールしようとする
自分の思考に反論しても、堂々巡りをするだけ
不安をコントロールすること、つまり「自分の思考に自分で反論する」という行動です。
物事をポジティブにとらえようとするのは良いことじゃないんですか?
反論の堂々巡りに長い時間を費やし、大きな不安ほどコントロールできず失敗に終わります
なぜ、「不安をコントロールすること」はうまくいかないのでしょうか?
それは、思考に対する反論の反論、さらに反論・・・という形で 堂々巡りをしてしまうからです。
下記のような感じですね。
思考 「また仕事でミスをした。自分は役立たずの能無しだ」
↓
(反論)「いや、そんなことない、がんばればもっとやれる」
↓
思考 「でも、また失敗するかもしれない」
↓
(反論)「やってみないとわからないよ」
↓
思考 「やってまた失敗したら周りの人に呆れられるかもしれない」
・
・
・
結果、長時間ひとつの不安について考えつづけ、不安な気持ちを増幅していまいます。
② 不安を感じないようにする
不安な出来事をどうしても避けられないとき、増幅して直撃してしまう
不安を感じないようにすることとは、具体的には「不快な思考や感情をもたらす人や場所、状況を避ける・逃げること」です。
これはメンタルで休職の経験している人などは、 特にやってしまいがちだと思います。
しかし、生きている限り、不快なことはいつか必ず訪れます。
嫌なことがまったくない人なんていないんです。
感じたくない感情を避けるほど、 いざどうしても避けられなくなったときに、とてつもなく増幅してやってくることになります。
③ 不安にうちのめされる
未解決の感情は、心に蓄積されていく
不安にうちのめされるというのは、つまり「不安な気分のまま、なにも行動もせず無力感に身を委ね、心が蝕まれつづけている状態」のことです。
よく「時が解決する」と言いますが、たしかに時間が経過すると記憶が薄まって、 一見楽になっていくようにも思えます。
ただ未解決のモヤっとした負の感情は、無意識の中に抑圧され強化されてしまいます。
それでは、どうしたら良いのでしょうか。
次はいよいよ、不安な時に効く 本当の対処法を解説していきます!
不安への本当の対処法3選
① 脱フュージョン
② 不安なままに行動する
③ 4-7-8呼吸法
不安(または悲しみ・怒り)は、 生きている限りは必ずやってくる、ずっと付き合っていかなくてはいけない感情です。
避けられないからこそ、不安とどう付き合うかをわざわざ学ぶ必要があるということですね。
その通りです!
では、これまでと違う対処法を一緒にみていきましょう!
① 脱フュージョン
まず最初に、新しい心理療法 ACT(アクセプタンス・コミットメント&セラピー)から 「脱フュージョン」というテクニックについてご紹介します。
脱フュージョン・・・?そもそもフュージョンがわかりません・・・
フュージョンとは「何かを混ぜる(混同する)」という意味です。
多くの人は「考えていることを本当の現実だ」と思っています。
つまり「自分の考え」と「事実」を混同している状態が、普段の状態だということです。
しかし先にお話ししたように、思考は現実ではなく、脳が作り出した物語にすぎません。
このように思考と距離をとることが非常に大事です。
では、どのようにしたら自分の思考と距離をとれるのでしょうか?
「今、わたしは~という思考を持っている」 と心の中で唱える
こうすることで、「 いくつかある思考(あるいはアイデア)のうちの一つを、 自分は今たまたま所有しているんだな」
と認識できます。 たとえば、
「また仕事でミスをした。自分は役立たずの能無しだ」
↓
(脱フュージョン)
↓
「今、わたしは 【自分は役立たずの能無しだ】 という思考を持っている」
↓
「【役立たずの能無し】は【ミスをした現実】の一つの捉え方であり、他の捉え方もあるんだな」
こうすることによって自分の思考と距離を取り、客観視することができます。
② 不安なままに行動する
次は「不安なままに行動する」ということをお伝えしたいと思います。 これはとても大切です。
なぜなら人は行動をしなければ、しないほど不安になるからです。
感情は思考と同様、コントロールすることはできませんが、どのような感情があったとしても行動を起こすことはできます。
(例1) 朝起きるのが億劫だけれども、億劫なまま朝の支度を始める。
(例2) 休日、出かける気にならないけれど、その気分のまま映画行って気分転換してみる。
こんな風に行動をしている間に「感情」や「気分」は天気のように変わっていきます。
もしなにも行動せず、一日中布団の中で過ごしていたら、どうでしょうか?
感情や気分はなかなか変わらないと思います。
感情や気分は、行動の後からついてくるんですよね。
③ 4-7-8呼吸法
ここからは、 呼吸法のひとつ「4-7-8呼吸法」というものをご紹介します。
呼吸法が効果的な理由は、副交感神経を活性化させることでリラックス状態になるためです。
1) 息を完全に吐き出す : まず、口からすべての息を完全に吐き出します。
2) 4秒間鼻から息を吸う : 4秒間かけてゆっくりと鼻から息を吸います。
3) 7秒間息を止める : 息を吸ったら、7秒間そのまま息を止めます。
4) 8秒間かけて口から息を吐く : 8秒間かけてゆっくりと口から息を吐き出します。
5) 1)~4)を4回繰り返します。
深くゆっくりとした呼吸を行うことで、体内の酸素と二酸化炭素のバランスが整い、ストレスホルモンの分泌が減少します。
これにより不安が和らぎ、心の平静を取り戻します。
また、呼吸に集中することで思考から一時的に距離を置き、冷静さを取り戻すことができます。
不安のほかにも、焦っているとき、怒りを感じているときにもとても効果的です。
まとめ
というわけで、今回は以上になります。いかがだったでしょうか?
今回は、「不安に効く 本当の対処法」について解説しました。
そもそも、人間の感情にいいも悪いもないんですね。
不安も悲しみも怒りなども、全ての感情が人間にとって必要なものなんです。
だからその感情を追いやろうとするのではなく、受け止めつつ、それに囚われることなく、行動をする。
これが1番大切なことだと思います。
あなたもぜひ新しい対処法を実践していってみてください。
ただ、やっぱり独りで実践するのはうまくできそうにないな・・・という方は、ぜひわたしのオンライン心理カウンセリングを利用してみてください。
わたしはお仕事の悩みや転職・復職相談を得意としていますので、必ずなにかのお役に立てると思います。
また毎月5名様限定で「お試しカウンセリング」を実施しています。下記のリンクからお気軽にご連絡ください。
今回の記事の内容を動画でも解説していますので、内容の復習にお役立てください!
それでは次回の記事でお会いしましょう!